溶融亜鉛めっき

溶融亜鉛めっきの特長・特性

(1) 耐食性にすぐれています。

溶融亜鉛めっきは鉄鋼製品の表面に亜鉛の保護被膜を作り電気化学作用(ガルバニックアクション)による優れた防錆効果が得られるので大気中や海水中、土壌中に於ても優れた耐食性能を発揮します。

●亜鉛付着量と環境別耐用年数

(2) 密着性にすぐれています。

溶融亜鉛めっきは他の塗装と違い鉄素地と亜鉛の合金化反応により密着しておりますので、過激な衝撃や摩擦以外に剥離することはありません。

●溶融亜鉛めっき皮膜断面顕微鏡組織

(3) 隅々まで均一にめっきができます。

めっき槽に浸漬してめっきを行いますので、パイプの内側や、タンクの内面などの中空体で目に見えない部分、手の届かない部分でも完全に均一なめっきができます。


(4) 経済性に富んだ防食方法です。

長期間にわたって防食効果がありますので(地域差があります)補足的な防食手段はほとんど必要ありません。理論的には表面の亜鉛めっき層が電気化学作用により完全に消耗されつくすまで鉄鋼製品を錆から守りますので、長期の防食を目的とする場合、他の防錆法と比較しても最も経済的な方法です。


(5) 鉄地の保護にすぐれています。

鉄鋼製品の表面に施された亜鉛めっき被膜は外部の腐食環境により鉄鋼製品を保護する保護被膜となります。さらに亜鉛めっき被膜が破損して鉄素地が露出してもその周囲の亜鉛が電気化学作用(ガルバニックアクション)を起して鉄素地を錆から守ります。この電気作用は異種金属間に発生する金属電池の働きとして説明されております。
すなわち鉄よりイオン化傾向の高い亜鉛が犠牲となって鉄鋼を腐食から守り続けるのです。


このページトップへ